健康寿命をのばす

平均寿命だけでなく健康寿命をのばす

平成30年9月15日の時点で、65歳以上の高齢者の総人口に占める割合は28.1%と過去最高を更新したという。

また、70歳以上の方の比率も初めて20%を超えて20.7%となり、総人口の5人に一人は70歳以上という割合になったとのこと。

御長寿の方が増えるのは良い事です。願わくは平均寿命が伸びるのと同じくして、健康寿命も伸びる事ですね。

健康寿命。これは介護を受けたり寝たきりになったりせず日常生活を送れる期間の事。
この健康寿命を伸ばす事が、本人にとっても家族、社会にとっても重要とされる。

筋力がつくから日常動作が良くなるのではなく

健康寿命に関して、よく言われるのが筋力をつけて運動能力を高めるという事。
身体を鍛え、筋力をつけて運動能力を高める事で日常動作が楽に行えるようになる、という考え方。

この考え方は、一般に浸透していますが、果たしてそれで良いのでしょうか?

筋力をつけて、体力や運動能力を高めようとした場合、それが出来ない人も当然います。

みんな人それぞれ個性があります。持病を抱えているという事も、個性と捉えることもできます。
年齢が上がれば、その個性も幅広くなります。長く生きてきた、そのプロセスは人それぞれですから。

また、からだにききわけず、いきなり鍛えようとして逆にからだを壊し、日常生活に支障をきたす人が多いのも事実。

日常動作が良くなるから運動能力も高まる

日常生活のなかから変えていく。
例えば、下の物を拾う動作一つとっても、無理や無駄のない動作もあれば、窮屈でからだに負担を強いる動作もあるのです。
ですが、体力という先入観からはいってしまうと、そういう事に気付けない。

今は、鍛える事が出来て体力もあり、からだに負担を強いる動作での差し障りに気づいていなくとも、そのツケは付いてまわっている。

日常動作をそつなく、つまり局所負担を減らして、からだ全体で合目的に行えるような動作に変えていく。
そのように変われば、運動能力はおのずと高まるのです。

力を発揮するにしても、一局所ばかりに負担を強いる動作ではなく、合目的に全体が作動する方がより力が発揮されます。
そして疲労も溜め込まなくなる。

そのように日常生活から変えていく事で、ある程度の年齢でも、自分のやっている仕事や趣味、芸事なども向上する可能性がグンと上がります。
皆が皆そこに気が付けば、健康寿命も更に伸びていくと思うのです。

からだの使い方、動かし方にもルールや理がある

操体は、「症状疾患とボディの歪み」でも書いたように、症状、疾患に対して現代医学とは違う捉え方から、その根本的な原因に目を向けています。

その根本的な原因を突き詰めていけば、生活(生命活動)の間違いから生じる歪みや、生体のアンバランスがあります。

からだの使い方、動かし方にもルール(自然法則)がある。
操体臨床でも、そのルールに則って施療(からだのサポート)をすることで、からだはバランス制御(自然良能作用の発揮)に向き、結果的に様々な症状、疾患からの回復、改善につながっているのです。

ですから、そのルール(自然法則)に則した動きは、からだにとって無理のないことは勿論、無駄のない能率的な動きなのです。

それを生活動作に応用することで日常生活から健康維持、増進が可能となり、延いては健康寿命を伸ばす事にもつながるのです。

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